米国株

アメリカとイランって何で仲が悪いの?

アラサラリーマンSEです。

2020年のアメリカ市場について順調な幕開けとなりましたが、
早速不安なニュースが飛び込んできました。
アメリカによるイラン革命防衛隊の司令官殺害のニュースです。
これによりアメリカとイラン間の緊張が高まるのは必至ですが
イラン側の対応次第ではさらに状況は悪化してしまうのでどうなってしまうのか
とても気になります。

今回はそもそもアメリカとイランの関係ってなぜ悪いのかについてを追っていきます。

アメリカとイランの仲たがいの歴史

石油の利権確保のために西側諸国の傀儡政権を誕生させる

第二次世界大戦後、イランの石油利権を得るためにアメリカをはじめとする西側諸国は
石油生産の国有化を訴えていたイラン政権をクーデターにより転覆を図り王政を復活させ、
自分たちの言うことを聞く傀儡政権を誕生させて間接的にイランを支配しておりました。

これによりイランの石油権益のほとんどが海外へ流出し、また急速な近代化により
貧富の格差が拡大したことにより国民の不満が徐々に増大していきます。
また、西側諸国により援助されて誕生したパフラヴィー皇帝は近代化を推し進めるために
イスラム教勢力を弾圧し、時には力で強制的に排除していたこともありイスラム原理主義者の不満が増大しておりました。

イラン革命の発生

そんな中、オイルショックを発端としてイラン経済が不調になった時にそれまでたまっていた不満が頂点に達し、国民が立ち上がりデモ活動を端緒に反政府勢力は1979年に
傀儡政権を倒して政権を掌握するに至りました。
そして誕生したイラン・イスラム共和国はそれまで不平等な条件で結ばれていた条約を
改善しようとしましたがアメリカはそれを拒否し、さらに制裁を加えたためイランとアメリカの関係は急速に悪化していきました。

アメリカ大使館占拠事件の発生

そのような状況の中でアメリカへの不満がたまっていたイラン国内で1979年に
アメリカ大使館をデモ隊が占拠するという事件がありました。
この事件にの解決には実に人質の完全開放まで1年以上を要しアメリカ国内の民意としても
反イラン感情が高まった事件となりました。
このことから双方の国どおし仲が悪くなり、改善するきっかけもなく21世紀を
迎えることになりました。

イランの核兵器開発問題

2002年にはイランが核関連施設を建設していることが明らかになりました。
イランとしての言い分としては原子力発電のための平和利用だということでしたが
中東諸国の核保持を恐れた欧米諸国は団結してイランへ制裁を加えることになりました。
特にアメリカの制裁は厳しいものでイランは経済的なダメージを大きくおうことになりました。
この時に当時のジョージ・W・ブッシュ大統領が北朝鮮・イラクにイラン・イスラム共和国を加えて悪の枢軸と名指しで批判をしておりました。

2015年のイラン核合意

アメリカとイランの関係は悪化する一方でしたが、
オバマ大統領を中心に米英仏独中露の6か国とイランの間でイランが核開発を制限する
ことを条件に経済制裁を緩和するというイラン核合意が2015年の7月に
締結されました。

これによりアメリカとイラン間の緊張は緩和に向かうと思われましたが・・・
トランプ政権が2017年に誕生したのです。

トランプ大統領による核合意の離脱

トランプ大統領がイラン核合意を一方的におじゃんにしました。
2015年に締結された核合意には欠陥があるということでトランプ大統領は
核合意から脱退し、イランに再度経済制裁をかけるようになったためイランもアメリカが
合意を守らないのであればということで核合意の一部履行停止を宣言をしました。

その後、日本の安倍首相が間に入って仲裁をしようと試みましたが効果はなく、
今回の事件に至ったということになります。
アメリカの言い分としては戦争を事前に防ぐための行動だということですが
果たしてどうなるのでしょうか・・・

中東の問題は宗教的な問題も絡んでおりとても複雑になっておりますが、
解決の糸口が見えなくなってきております。
今後も世界の火薬庫として中東問題というのは世界経済へ影響を及ぼしかねない
リスクとして存在し続けるため、注視していきたいと思います。

投資はくれぐれも自己責任でお願いします。

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