米国株

反ESG投資!?石油関連銘柄への投資は悪か

反ESG投資!?石油関連銘柄の投資は悪か

アラサラリーマンSEです。

好調な米国株の中で最近オイルメジャーの株価がさえません。
私はADR銘柄のロイヤルダッチシェルとエクソンモービルに個別株では
投資しておりますが、それぞれ含み損を抱えている状態です。

石油関連銘柄については最近どの銘柄も右肩下がりの株価で
配当利回りが7%台半ばまで上昇しており、配当だけ見た場合は
高配当株としてポートフォリオに加えたい魅力的な水準となってきました。

今回はそんな石油関連銘柄への投資について書いてみましたので
よろしくお願いします!

なぜ石油関連銘柄の株価がさえないのか?

原油価格の低迷

◆WTI原油先物推移(SBI証券HPより)

原油価格は需要と供給によっては価格が決まっています。
需要があれば当然その分価格が上昇し、供給過多の場合は値を下げるものです。
昨年末は米国とイランの衝突から戦争が起こるかもしれないということで原油価格が
上昇し、石油関連銘柄も軒並み株価を上げておりました。

しかし、最終的にはイランの局所的な報復1回のみで両者痛み分けということで
戦争には至りませんでした。
その結果戦争不安・中東情勢悪化による原油供給不足の不安がなくなり、
それまで上昇していた原油価格も1月から下がり始めました。

さらに最近では中国を中心とした新型コロナウイルスの影響で
経済活動が低迷するという懸念が出ており、石油の需要低下予想から
原油価格に連動して石油関連銘柄が軒並み下げているのが現在の状況です。

また、石油関連銘柄がさえない動きなのは原油価格の低迷だけではありません。
昨今話題のESG投資についても影響を受けております。

ESG投資の影響

ESG投資の流れも石油関連銘柄には逆風です。

機関投資家の中でESG投資の広がりにより、温室効果ガスの排出につながる石油ビジネスは
投資対象から徐々に除外されてきており、石油ビジネスに依存している石油関連企業へ
投資資金が集まりづらくなっているという側面があります。

ESG投資とは
Environment(環境)・Social(社会)・Government(企業統治)の
頭文字をとったものでこの3要素に優れている企業への投資を行うものを
指します。
たばこや石油関連銘柄はこのESG投資の観点にそぐわないため
投資対象からは外される傾向にあります。

最近ではダボス会議でスウェーデンの環境活動家で影響力のある
グレタ・トゥーンべリさんが演説を行い、化石燃料への補助金や投資を
辞めるように訴えかけており人々の意識としてもESG投資が根付きつつあります。

このような状況を見ると、石油関連銘柄には逆風が吹き荒れておりポジティブな話題は
あまり無いためキャピタルゲインが見込めるような投資先ではありません。
ただ、配当利回りは高く長年連続増配を行っている企業もあるため配当による継続的な
インカム目的では投資妙味はあります。

そこで主な石油関連銘柄を配当利回りとともに整理してみました。

高配当な石油関連銘柄群

 

 

 

 

 

 

◆主な石油関連銘柄と配当利回り(2020/2/21時点)

銘柄 概要 配当利回り
エクソンモービル
(XOM)
・世界最大の民間石油会社。1999年にエッソと
モービルが合併し誕生した。
・スーパーメジャーの一角。
・34年連続増配中。
5.89%
ロイヤルダッチシェル
(RDSB)
・イギリスとオランダに本社を置く、
エクソンモービルに次ぐ規模の民間石油会社。
・再生可能エネルギーへの投資へも積極的。
・スーパーメジャーの一角
7.59%
シェブロン
(CVX)
・スーパーメジャーの一角。
・29年連続増配中。
・2019年に石油開発企業のアナダルコを買収しようと
したが失敗に終わる。
4.73%
BP
(BP)
・イギリスに本社を置くADR銘柄。
・スーパーメジャーの一角。
・2010年のメキシコ湾原油流出事故を起こし、
現在でも事故に対する賠償金の影響が残っている。
7.13%
シェルンベルジェ
(SLB)
・油田探査や掘削業といった石油・天然ガスの
開発支援を行う世界最大の石油開発会社の一つ。
5.99%
ペトロチャイナ
(PTR)
・中国に本社を置くADR銘柄。1999年に
民営化され誕生。
5.55%
コノコフィリップス
(COP)
・米国第3位の石油会社。
・スーパーメジャーの一角。
・川下部門をフィリップス66(配当利回り4.03%)に
分社化。
2.87%
ハリバートン
(HAL)
・石油・天然ガスの開発支援を行う企業。
・米軍のケータリングサービスの提供も行っている。
3.39%
ヘルマリックアンド
ペイン
(HP)
・油田やガス田の掘削請負業者。
・46年連続増配中。
6.33%
オクシデンタル
ペトロリウム
(OXY)
・米国・中東・ラテンアメリカにおいて石油及び
ガスの探査及び生産会社。
・15年連続増配中。
7.50%

私も投資をしているロイヤルダッチシェルは7%台半ばまで配当利回りが上昇しており、
ADR銘柄のため、税引き後でも6%ほどの利回りを得ることができます。
NISAで投資すれば7%越えの利回りそのまま配当金で受領できます!

※確定申告ができないため外国税額控除ができないNISAは
高配当ADR銘柄の投資に適しております。

どの銘柄も利回りが高まっており、配当利回りベースでいうと魅力的ではありますが
やはり怖いのは減配ですので、連続増配中のエクソンモービル・シェブロンを中心に
投資先を選んでいくことが賢明さと思います。
ただ、連続増配といっても過去の実績なので減配のリスクは付きまといます。

Tポイントで始められる投資【SBIネオモバイル証券】

まとめ

今後も石油関連銘柄の株価は低迷を続けると思いますが、連続増配を続ける企業も多く、
減配せずに配当を維持し続けてくれることを期待します。

私自身もロイヤルダッチシェルとエクソンモービルには個別に投資をしており、
HDVへの投資を通じてシェブロン・シェルンベルジェなどにも投資をしており、
ポートフォリオの石油関連銘柄が占める比率は大きくなっております。

高配当のポートフォリオを構築するうえで石油関連銘柄は選択肢の一つに
なりますので、7%を超えている現在は投資妙味があると言えるでしょう。

配当性向が高い銘柄もあるため、くれぐれも減配のリスクを見ながらの投資と
なりますのでご注意ください。

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