テクノロジー

VISAはデジタル通貨でも覇権を握るのか!?

VISAがデジタル通貨発行の特許申請!

米国特許商標庁(USPTO)はVISAがブロックチェーン技術を使用して
集中型コンピュータシステムでデジタル通貨を発行するための特許を公表しました!
その名も「DISITAL FIAT CURRENCY」です。

【特許申請書】

USPTO HPより(特許申請資料

特許自体は2019年の11月に申請されたものですが、この度特許の確認に時間がかかったと
いうことで、この度USPTOにより公表されたということになります。

2019年11月といえば、VISAがFacebookの仮想通貨プロジェクトである「Libra」の
設立メンバーから脱退したのが10月の1か月後ですから何かありそうですが
気のせいでしょうかね・・・

どんな技術なのか?

この技術は世界の中央銀行が発行している物理的な通貨をデジタル化するための技術と
なっております。
米ドル以外にもユーロや円といった各国の中央銀行が発行する貨幣を
デジタル化することができるのです!

フォーブスの記事によりますと、今回のVISAの特許技術の内容は以下の通りです。

Visa’s patent is described as a central entity computer that receives requests that include the serial number and denomination of a physical currency. The creation of the digital currency and the removal of the physical currency from circulation in a fiat currency system is recorded on a blockchain.

・デジタル通貨に対するリクエスト電文を受け付ける中央コンピュータを置く。
・リクエスト電文には一意となるシリアル番号とドルや円といった物理通貨の額面を
記載する。
・リクエスト電文を受け付けた中央コンピュータはリクエストを受け付けた通貨に
応じてデジタル通貨を発行し、物理通貨からデジタル通貨の発行分の削除を行う。
・デジタル通貨の発行や物理通貨削除といった取引情報はブロックチェーン上に
記録される。

全体像は以下の通りです。

特許申請資料より

デジタル通貨の実現性について

今回のコロナウイルスによる景気低迷化に対する景気刺激策としてアメリカでうたれた
「Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act(CARES Act)」の法案検討
の中で、実現はしませんでしたがデジタルドルの配布についても真剣に議論がされました。
デジタル通貨を導入することで給付金の分配スピードが格段に上がりますからね。

デジタル通貨の実現についてはアメリカにおいてホットな話題なのです。

まとめ

Facebookの仮想通貨プロジェクトである「Libra」の設立メンバーを昨年10月に
撤退しましたので仮想通貨・ブロックチェーン関連とは一定の距離をVISAは
とっているのかと思いました。

しかし、1月に仮想通貨関連企業のフィンテック企業であるPlaid社の買収を
発表しておりますし、VISAはやはり決済プラットフォーマーとしての立場は
譲らないとしてデジタル通貨・ブロックチェーン技術についての対応は進めて
いるようですね。

クレジットカードについても取って代わる技術が生まれてしまえば、
廃れていってしまう可能性もあるわけですから、VISAはクレジットカード決済の
プラットフォーマーとしての圧倒的な地位を保持しておりますが、
未来永劫今の地位を約束されているわけではないですからね・・・

技術革新は目まぐるしいスピードで動いているからとても興奮します!

今後も目が離せないですし、次世代のデジタル通貨のプラットフォーマーは
どの企業が握るのか気になるところです。

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